CUEGOでは小売店コーチングでの気付きを「現場事件簿」として動画での要約をしております。
現場事件簿ファイル008:スペックはノイズ、体験が武器——街の自転車店が今日から変えるべき売り文句
当社のコーチング現場では、毎日いろんな事件が起きます。
「XX-500入荷しました」——そうSNSで告知しても、まったく反応がない。
そんな経験はありませんか。
CUEGOのコーチング現場でも、同じ壁にぶつかる自転車店主は少なくありません。最新モデルを仕入れ、型番付きで告知する。それ自体は間違っていないはずなのに、なぜか客は動かない。
むしろ、お客さまに対して明確なメッセージなはずなのに。
今回は「昭和の八百屋」の売り方から、モノが売れる本当の理由を学びます。
型番情報は「ノイズ」でしかない
「最新モデルのXX-500を入荷したのでSNSで告知したのに、全く売れません」。
そんな相談を受けたとき、まず伝えるのはこの一言です。「ハッキリ言いますが、それ誰も読んでいませんよ」。
専門用語のお経のようなスペック情報は、お客さんにとってただの「ノイズ」。型番に反応するのは、ごく一部の熱狂的なマニアだけなのです。
ここで思い出してほしいのが、街の八百屋です。
八百屋は「青首大根の最新品種入荷!」とは叫びません。「今夜のおでんがおつゆしみしみで最高に!」と声をかけます。
八百屋に来るお客さまはまだ今晩のメニューを考えていません。
でも外食にない手作り(自炊)の味が最高なのです。
つまり、お客さんが欲しいのは大根そのものではなく、「美味しい夕食の時間」。この違いに気づけるかどうかが、新規客を動かせるかどうかの分かれ目になります。
スペック売りから体験売りへ
ターゲットが新規客である以上、名前(型番)で買うのはごく一部のファンだけだと割り切る必要があります。
「売れない自転車店」が発信しているのは専門用語のお経とスペック。読者の頭を素通りして離脱されてしまいます。
一方、「昭和の八百屋的アプローチ」が発信するのは暮らしの変化と体験——「毎朝の激坂通勤がどれくらいラクになるか」「週末に子供と一緒にどこまで走れるか」。これなら興味・共感で、お客さんの指が思わず止まります。
ここから導かれる魔法の売り文句の公式は、【商品名(型番)】+【たった一言の体験】=購買率激変。
「今夜のおでんがおつゆしみしみで最高に」のように、型番の横に体験を一言添えるだけで、伝わり方はまるで変わってきます。つまり、お客さまにとって自分事になるような提案(POP)が不可欠ですね。
おわりに
スペックではなく、お客さんの「最高の日常」「目指すライフスタイル」を売る。
今すぐできる最初の一歩は、自店のSNSやPOPの「商品名」の横に、一言だけ「誰がどう喜ぶか」を書き加えることです。
それだけで、素通りされていた情報が、お客さんの足を止める言葉に変わります。
