CUEGOでは小売店コーチングでの気付きを「現場事件簿」として動画での要約をしております。
現場事件簿ファイル012:説明が通じないから怪しまれる——客の「無言の恐怖」を外す『先回りPOP』
当社のコーチング現場では、毎日いろんな事件が起きます。
「このスポーツ車はクロモリフレームで、コンポーネントが最新のシマノで……だからこの価格なんだよ!」——熱を込めてそう説明する自転車店は少なくありません。
店主に悪気はまったくありません。本気で良いモノを、正直に勧めているだけです。
しかし、その一生懸命な説明を聞いているお客さんの頭の中では、こんな声が響いています。
「え……何この呪文……騙されてるかも……?」
今回は、丁寧なスペック説明が「怪しさ」に変わってしまう認知のズレについて考えます。
スペック説明が「怪しい呪文」に変わる瞬間
店主にとって、クロモリもシマノもコンポも、毎日使う当たり前の言葉です。
でも、自転車に詳しくないお客さんにとっては、意味のわからない専門用語の羅列でしかありません。
意味のわからない言葉で、高い値段の理由を力説される。
お客さんから見ればそれは、怪しい占い師が怪しい壺を売りつけているのと同じ構図に見えてしまいます。
「騙すつもりなんて一切ない!本当のスペックを説明しているだけだ!」
その通りです。店主は嘘をついていません。
問題は「嘘かどうか」ではなく、「商品説明が通じていない」ことです。
通じない説明は、どれだけ正確でも、お客さんにとっては疑う理由にしかならないのです。
客の頭の中に渦巻く「無言の恐怖」
では、お客さんは本当は何を知りたいのでしょうか。
それはフレーム素材でも、変速機のグレードでもありません。
- 自分に乗りこなせるか?
- 盗まれたらどうしよう?
- 維持費はどれくらいかかる?
お客さんの頭の中には、こうした口に出さない不安——いわば「無言の恐怖」が渦巻いています。
この不安こそが、購入にかかっているブレーキです。
ブレーキを放置したまま「いいバイクですよ!」とアクセルだけ踏み続けても、お客さんは前に進めません。
結果、フリーズして、最後にこう言うのです。「……ちょっと考えます」と。
スペックの呪文を捨て、不安に「先回り」せよ
やるべきことはシンプルです。
スペックの呪文を唱えるのをやめて、お客さんの不安に先回りすることです。
捨てるべき呪文:「クロモリで最新シマノコンポ搭載!」
未来を導くPOP:
「高いと思われますが、3年間の消耗品交換コストで計算すると通勤電車代より安くなります」
「盗難補償もセットにできます」
この一言をPOPに添えるだけで、お客さんのブレーキは一瞬で外れます。
お客さんが「自分で自分を納得させる理由」を、プロであるあなたが先にプレゼントしてあげるのです。
おわりに
あなたの商品説明は、お客さんに「怪しい呪文」として届いていないでしょうか。
スペックを語ることが悪いのではありません。順番が逆なのです。
まずお客さんの不安に先回りして答え、そのうえで「だからこのスペックなんです」と伝えれば、同じ説明が今度は信頼の根拠に変わります。
怪しい占い師の時間は、今日で終わりにできます。
お客さんの心のブレーキを先回りして外し、プロとして正しい決断(成約)へ導きましょう。
商品説明がお客さんに「怪しい呪文」のように聞こえていないか不安な方は、LINEで「先回り」とひと言メッセージをお送りください。
あなたの商品に合わせた「見えない不安を消し去る先回りトーク」の作り方を、ヨシムラが直接サポートします。
