メンバー/member」とはお店にとって「有益なお客さま」を指しています。以前であれば自転車店では「クラブ組織」が活性化していました。レースをメインにしているお店ではまだ必要なつながりですが多くのお店ではコンサルを通じてこの「クラブ組織が足かせ」になっている事例を目の当たりにしています。ではどんなお客さまをどうやって繋げていきたいかを仕分けてみます

スタッフとの距離感

チームから同好会に変化する

以前のクラブ組織ではスタッフのお客さまの距離は「限りなく近い」が要素の一つでした。まるで「阿吽(あうん)の呼吸」のように。今はむしろ逆にその関係性を遠ざける時代。つながりを深くはしたくないけど無関係も嫌。そんな距離感が多くのお店の場合に求められています。
自転車を販売していますがあえて「自転車以外の趣味」でのつながりを準備することも必要です。もちろん、その場合はお店への直接の売上はありませんがそれでもつながっている距離感を維持するためには一つの選択肢です。もちろんこの場合も必要以上に距離を縮めずに「寄りそう」スタンスが求められています

達成ゴール

目的ある目標を準備する

お客さまとの距離感は常に変化し続けます。お店側でその「距離感を維持しよう」としてもお客さま側で近づいたり離れたりしてしまうもの。そんな時の改善策の一つは「達成感」。同じ目標に向かって何かを目指すことはクラブ活動にも通じる有効な「打手」の一つです。
もちろん、その達成感のスタートラインに「目的」があれば明確にお客さまとのよい距離感を保つことが可能です。目的は場合よって「達成する意味」にもつながります

会員システム

会員のメリットを明確にする

会員はクラブとは違います。自転車店で最大の会員数は1000名を超えるそうです。
推測するにはこのお店のスタッフは会員全員に会った機会はないと思いますし会員ならお店に来店されたことが無くても構いません。要するに会員の定義は「お店の利用者」と置き換えることも出来ます。出来るだけ「顔が見えている方が望ましい」気持ちを察しますがそれでも会員システムは「確実に売上を確保できる仕組み」です。当社でもコンサルの多くはこのチャンスを提案しています

自転車店におけるクラブと会員の違いはとても微妙な立ち位置かもしれません。それでも明確に役割が違います。そのヒントは距離感や達成感といいう少し目に見えないつながりでもあります。これをしっかり設計することで安定的な経営にもつながります