1. はじめに:観光現場に蔓延する「駐輪場があれば十分」という思考停止の視点
「サイクルツーリズム(自転車観光)を盛り上げるには、敷地内に立派な駐輪場やスポーツ自転車用のサドルラック、そして工具や空気入れを備えた整備スペースを用意すれば完璧だ」
地方創生や観光開発に取り組む全国の商業施設、道の駅、宿泊施設において、未だにこのような表面的なハード整備(認知バグ)をドヤ顔でアピールしているケースが後を絶ちません。
しかし、プロのシンクタンクとして冷徹にファクトを指摘しなければなりません。「単に自転車を停めて整備する場所」を求めているのは、毎日の生活圏で走る日常の通勤・通学ライダー(生活利用者)だけです。
遠方から訪れる旅行者(サイクルツーリスト)が求めているのは、そんな当たり前の設備ではありません。
現に、自治体が多額の予算を投じて設置した屋外の「工具付き整備スタンド」をご覧ください。
実際に旅行者がそこで油にまみれて本格的なメンテナンスを行っている姿など、誰も見たことがないはずです。仮に使われたとしても、作業後に飛び散ったオイルや汚れをマナー良く清掃して去る旅行者など皆無に等しいのが現実です。つまり、現場の実態と乖離した「ただ置いただけの整備台」など、最初から完全に不要(無用の長物)なのです。
また、単に木製のサドルラックを1台ポツンと屋外に置き、「サイクリストに優しい施設です!」とアピールされたところで、高価な愛車を盗難のリスクに晒したくない旅行者からすれば苦笑いするしかありません。
2. 観光の強みとは「自転車を置いて(駐輪して)から何ができるか」である
これまでのサイクルツーリズム施策の多くは、「自転車に乗って走る人間をどう誘致するか」ばかりに目が向き、肝心の「現地でお金を落としてもらう仕組み(経済還流)」が完全に欠落していました。その結果、全国で税金を垂れ流すだけの長続きしない失敗事例が量産されてきたのです。
自転車とはどこまで行っても目的地の「移動手段」に過ぎません。
だからこそ、施設や備品を「地域の強み」へとブラッシュアップするためには、「自転車を置いた後(サドルを降りた後)に、施設で何をして楽しんでもらうか」という視点へ180度転換する必要があります。
旅行者が求めているのは、自転車移動の最中に「圧倒的に助かる!」と感じる以下のような具体的サービス(ソフト&備品UX)です。
- 【購入・飲食行動へのシームレスな誘導】 駐輪スペースから、目線の動線上にそのまま飲食店や特産品売り場(買い物)が広がり、手軽に立ち寄れる検索・案内プロトコル。
- 【身体的ストレスのデトックス(荷物預かり・バックパック貸出)】 重いリュックを背負ったまま散策させない「手ぶら観光」のための荷物一時預かりや、現地で快適に歩くための小型バックパック等の無料/有料貸出。
- 【絶対的な心理的安全性の提供(有料クロークサービス)】 数拾万円〜百万円を超えるスポーツ自転車を、盗難やイタズラの不安なく屋内で大切に保管してくれる「有料バイククローク(監視付き預かりスペース)」。
これら「乗っていない時間の不便(ストレス)」を劇的に解消してくれる備品やサービスこそが、旅行者にとって最大の感謝(ロイヤリティ)を生み出し、他施設との決定的な差別化=強みとなります。
3. 「現地でお金が落ちる構造」へ、施設とサービスを再構築せよ
ただ自転車を停めて走り去られる「通過点」の施設から脱却しましょう。
CUEGOが提供する「行政・自治体・施設事業者向け個別コンサルティング」では、使われない整備台や安易なラック設置といった無駄なハード投資を徹底的に厳選します。
私たちが着手するのは、「自施設の強みと地域ポテンシャルを再定義し、自転車を降りた旅行者が喜んで滞在し、飲食や買い物を楽しめる『受入UXと備品サービス』の再構築」です。
- 自施設のどのスペースを使えば、心理的安全性(屋内クローク)を提供できるか
- どんな備品(レンタルバッグ、歩行用シューズカバー等)を用意すれば、散策と買い物の金額が跳ね上がるか
- 地域経済を活性化させるための、持続可能なマネタイズ動線をどう組むか
現場への丁寧なヒアリングとプロファイリングを通じて、貴施設を「サイクリストが何度でも訪れてお金を落としたくなる最強の滞在拠点」へと生まれ変わらせます。
「サドルラックを置くだけ」の思考から変えませんか。
CUEGO(吉村洋三)は、現場の実態を知り尽くした第一原理思考で、あなたの施設・地域にしか作れない「本物の自転車観光サービス」を共に創り上げ、地域経済を力強く活性化いたします。

