
紙の満足と達成感が怖い
講座開催の前にこんな声があります。
参考書、教科書はありませんか?購入したいんです。
自転車業界にも沢山の専門的な参考書や教科書があります。
もちろん書いてある内容、表現はおおむね正しい情報だと思います。
でもいつも受講生の方から感じるのはこんなことです。
- 参考書を買えば情報に間違えが無いから大丈夫だ
- 教科書に全て書いてあるからいつでも確認できる
私は作成する時には自分が持っている知識だけではなく調べまくります。
調べるのは容易ではありません。
ウエブサイトに書かれているのはあくまでも「ヒント、きっかけ」です。
幸いなことに知らないことを知っている先生を探り当てられるので
直接お聞きします。
年齢性別は全く関係ありませんし必要に応じてつたない外国語も駆使して。
でも上記のようなことは時々、紙のありがたさが違う意味で伝わっています。
持っていることには何も生みません。
使って、試して、考えて、そして
何より「違和感」を持ってみること
2026年の視点
2026年現在、情報はかつてないほど「無料」で「即時」になりました。AIに聞けば、理想的な整備手順やビジネスモデルの雛形を10秒で出力してくれます。
しかし、だからこそ「紙(あるいはデジタル)の正解」に依存するリスクは増大しています。マニュアル通りに進めているのに、なぜか異音が消えない。データ上は正しいはずなのに、なぜか店舗の空気が重い。その時に必要なのは、情報を検索することではなく、自分の手や目が感じる「違和感」を掘り下げる力です。
私が4年前から言い続けている「違和感を持つこと」は、今やAIに代替できない「人間だけの専門領域」となりました。世界中の専門家に直接コンタクトを取り、汗をかいて得た「生きた知見」は、どの教科書にも載っていません。2026年のプロフェッショナルとは、溢れる情報の海に溺れず、現場の微かな変化に気づき、自ら最適解を導き出せる「考える力」を持つ者のことなのです。
