1. はじめに:行政イベント担当者が陥る「ドカンと集めてお祭り騒ぎ」という思考バグ
「サイクルツーリズム(自転車観光)で地域を盛り上げるために、まずは何千人も集まる大規模なサイクリングイベントを企画したい」
地方創生や観光開発を担う自治体・DMOのイベント担当者の皆様、日々の地域活性化へのご尽力、本当にお疲れ様です。
日本における「集客イベント」の代名詞といえば、夏の大規模な花火大会や、冬の街を彩る華やかなイルミネーションが思い浮かびます。これらは一瞬で数万人、数十万人を動員する圧倒的なパワーを持っていますが、同時に莫大な予算、大掛かりな仕掛け、そして当日の大混雑や警備リスクといった深刻な問題(ボトルネック)を常に両立させています。
そして残念なことに、自転車(サイクリング)の観光イベントとなった途端、多くの担当者がこの「一ヶ所に大量の人間を一度に集める、ライブ型の一発お祭りイベント(バグ)」という古い思考バイアスにそのまま飛びついてしまいます。
もちろん、何百人、何千人で一斉にスタートするファンライドイベントの楽しさや高揚感は確かに存在します。CUEGOでもこれまでに数多くの大規模サイクルイベントの企画・運営をお手伝いしてきた確かな実績があり、その楽しさも現場の苦労も、どこよりも高い経験値として保有しています。
しかし、あえてプロのシンクタンクとして、ここで視点を180度ガラリと変えてみませんか、と提言したいのです。
2. 天候リスクをデトックスし、持続可能な地域利益を生む「3つのリフレームイベント」
音楽ライブのように「今、この瞬間、この場所」に全員が集まるイベントは、爆発的な魅力がある一方で、自転車というモビリティを掛け合わせる場合、ある致命的なリスクに直面します。それは「当日の天候(雨、台風、猛暑など)によって、その数ヶ月分の努力と魅力が、高い確率で文字通り『半減以下』になってしまう」という過酷な現実です。
だからこそ、CUEGOが全国の自治体に提案しているのは、一過性の花火を打ち上げる(バグ)のをやめ、以下のような「低リスク・長期間・高回遊型」の分散型イベントへのリフレームです。
- 【ロングテール型】:大規模な1日をデトックスし、「少人数で長期間にわたって集客」するイベント 特定の1日だけに関係者を総動員するのではなく、数ヶ月の期間を設けて、個々のサイクリストが自分の都合に合わせて少人数で地域を訪れる仕組み。
- 【ローカル特化型】:派手なゲストや演出をデトックスし、「地元のリアルな日常」を活かすイベント 外から持ってきた借り物のコンテンツではなく、地域の隠れた名店、歴史遺産、農家、職人のピットそのものをチェックポイントに変える、地域密着型デザイン。
- 【ゲームフィケーション型】:ビンゴや謎解きを取り入れた、「ゲーム性・達成型」のイベント ただ指定のルートを走るだけの苦行を排し、スマートフォンのアプリやデジタルマップを活用して、地域の謎を解き明かしながら宝探し感覚で回遊してもらう仕組み。
これらの分散型ゲームイベントが持つ優位性は、冷徹なデータ分析(アセスメント)によってすでに明らかになっています。
特定の1日が雨で潰れても、期間全体で見れば「トータルで圧倒的な数のお客様を集客」でき、運営側が「天候リスクに一切左右されない」という最強の安全マージンが手に入ります。さらに、「今回は西エリアの謎を解いたから、来月は東エリアのビンゴを埋めに行こう」と、ゲストが地域へ「何度も何度も自発的にリピート(来訪)する行動動線」を完璧にシステム化できるのです。
3. イベントとは、創る側のワクワクから始まる「全員の体験価値」である
真の「イベント」とは、主催者が一方的にステージから提供する出し物(プロダクト)ではありません。そこに集うヒト、地域で迎えるヒト、そして参加するサイクリスト全員が、それぞれの歩調で五感を使って味わう「体験(コト)の総量」を指します。
観光担当者が「上司や予算を納得させるための、前例踏襲の退屈な報告書用のイベント(バグ)」を作っていては、参加する目の肥えたサイクリストや一般の旅行者には1ミリも響きません。
仕掛けというものは、創る側(自治体・DMOの担当者)が「こんな面白い仕掛けを盛り込んだら、参加者はどんな顔をして驚いてくれるだろう!」と、心の底からワクワクしてアイデアを練ってこそ、初めて利用者の心に強烈に刺さるアセットへと昇華するのです。 CUEGO(吉村洋三)のコンサルティングは、お仕着せのイベントパッケージを売りつける古いコンサルバグを徹底的にデトックスします。
皆様の地域への熱い想いやアイデアをヒアリングを通じて引き出し、それを「長期間にわたって確実に地域経済が潤い、リピーターが続出する最強のゲーム型観光イベント」へと構築(演出)する、伴走型のプロデュースです。
イベントを創る側のあなた自身の楽しさと、参加者の熱狂を両立させる極上の仕掛けを、私たちと一緒に創り上げましょう。

